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ただ美しいだけじゃない。”美しい上に正確な文字”がモトヤフォントの魅力

学習用ソフト開発メーカーが考える「フォントに求める役割」
IEインスティテュート

『250万人の漢検 プレミアム』
株式会社IEインスティテュート様(以下「IEインスティテュート」)2009年4月に発売された本ソフトは、漢検出題対象の約6,000字を反復練習可能。入力した文字の認識精度を10段階から選び、漢字学習として正確に覚えることもゲームとして遊びながら正解の達成感を味わうこともできます。

『漢検DSトレーニング』
IEインスティテュートから2010年10月に発売された最新作。ニンテンドーDSi/DSi LLのカメラを用いて専用QRコードによる問題の追加が可能になり、出題数や回答時間の制限を設定した実践に近い設定内容が搭載されています。

導入事例:学習用ソフト

「遊びながら学習できる」ゲームソフトを中心に、教育関連ソフトウェアやコンピュータゲームソフトを開発するIEインスティテュート。その代表作に「日本漢字能力検定」(漢検)をゲーム化したNintendo DS向けの「漢検シリーズ」があります。これまで4作発表されていますが、2作目からモトヤの「漢検公認フォント」(モトヤKK教科書体シリーズ)を使用され、ゲーム開発が行われています。そこでIEインスティテュートに、モトヤフォントを導入した理由や使い勝手、さらにゲームソフトにおけるフォントの役割について伺いました。

『漢検公認フォント』の導入でゲーム開発がスムーズに

 「漢検公認フォントを知ったのは、『日本漢字能力検定』を実施する日本漢字能力検定協会からの紹介でした。現在では、『漢検シリーズ』はもちろん他の一部タイトルでも使用していて『漢字を見せるソフトはモトヤフォント』と社内でも信頼して使っています。その大きな理由が、漢検に認定されたフォントであるということ。検定に出される文字に近いものを再現しようとすれば漢検公認フォントしかありません。最初はそんな単純な理由からでしたが、導入過程でモトヤから開発側がかなり助けていただいたことで、現在ではゲーム開発においてなくてはならないパートナーという位置づけになっています」(西貝翼さん)

 「漢検」を題材にしたゲームソフトという特性上、フォントの選定には大きなウエイトが掛かります。たとえば、漢字の文字数に関する問題。漢検は最高位が1級までありますが、このレベルでは日常生活ではあまり使うことのない、漢字6,000文字近くを用意しなければなりません。モトヤでは通常のフォントにはない、筆順フォントや部首などの文字が用意された漢検公認フォントをIEインスティテュート向けに提供しています(モトヤ漢検公認フォントは漢検2級?10級に対応)。

 「漢検公認フォントでは筆順フォントや部首文字など、開発側としてはどう入力するのか、文字コードは何なのか、こうした基本的な部分から分からないことが多く、時間が取られてしまうんですね。そこをフォントのプロにサポートしてもらえると非常に心強い。また、通常のゲームソフトでは可読性を重視しますが、漢検用ソフトでは 漢字の正確性のほうが重要です。通常の印刷に使用する明朝体・ゴシック体では利用者が正しい書き文字を学習することができません。モトヤの漢検公認フォントは、教科書体をベースに、飛び出しやハネ、はらいといった各要素が漢検が採用している筆法に準拠していて、小さな文字でも正しく表示してくれる。安心して使えるという点がとても助かっています」

教科書体とモトヤKK教科書体4の比較

漢検仕様では、たとえば常用漢字の「衷」という文字も5画目の縦棒は横線を超えて貫く形にしなければなりません(通常のモトヤ教科書体では「衣偏の上部」の形で、縦棒は横線で止まります。よって、画数・筆順が漢検仕様とは異なります)。
このように、モトヤKK教科書体は漢検の仕様に合ったデザインにすることで漢字検定の文字を正しく学べるようになっています。

「モトヤKK教科書体シリーズ」から生まれた新作ゲームのアイデア

  2009年4月に発売された『財団法人日本漢字能力検定協会公式ソフト 250万人の漢検 プレミアム 全級全漢字完全制覇』では、筆順もなぞって覚えられる機能が搭載されました。これには「モトヤKKエレメント」も使われています。「モトヤKKエレメント」は、筆順フォントに収録された文字を一角ずつ収録したもので、色を変更して筆順フォントに重ね合わせることで、なぞり書きによる学習が可能になっています。
※「モトヤKKエレメント」は使用方法により、別途アプリケーションが必要になります。

 「モトヤさんとお付き合いをする中で知ったのが筆順フォントと『モトヤKKエレメント』でした。こうしたフォントのバリエーションがあると、開発側としてはゲームのアイデアが広がりやすいんですね。これをイチから作ろうとすると諦めてしまわなければいけないアイデアでも、モトヤのフォントがあれば実現への道筋が立てやすい。クリエイターがゲームのコンテンツ作りや見せ方といった本業に集中できます」

  学習ゲームの中でのフォントの役割には、操作方法を伝える以外に「問題文」や「解答」といった他のゲームにはないものがあります。西貝さんは「これは適材適所に」と言います。

 「たとえば、操作方法を伝えるフォントに親しみやすいものを使う、問題文や解答にはユーザーに『これは問題だな』と分かっていただくフォントを使う。そして、問題文や解答にはデザインのきらびやかさより正しい、過剰な装飾のない美しいシンプルな書体を使う。我々にとって、漢検公認フォントは〝メインディッシュ〟なんです。だから、すべてを教科書体でデザインするとゲームとしての個性が薄くなってしまいます。〝ここぞ〟という場面で使うのが教科書体や漢検公認フォント。そうやってフォントを使い分けることで、ソフトのユーザービリティが左右されると思うのです。DSという小さな画面の中では、フォントの使い分けによるメリハリが重要になります」

ゲーム開発企業ならではの”あったら嬉しいフォント”とは?

ゲーム開発にモトヤフォントを使用することで、開発側の負担は確実に減っていると話す西貝さん。そこで、「今必要なフォント」についても伺ってみました。

 「これは漢検に関する学習ソフトを開発する当社ならではかもしれませんが、部首や旁、偏といったパーツだけをフォント化したものがあると嬉しいですね。今でも部首の一部はフォント化されているので利用させていただいていますが、ゲームの特性上、マニアックな部首までは届いていないんです。せめて常用漢字分だけでもあると、こちらで作らずに済むので助かります。それから、画面表示に適したルビ専用フォント。ゲームソフトのように遊技対象の年齢幅が広いと、どうしてもルビが必要になりますが、画面サイズの大きさによっては文字を載せる量に限界があって行間が狭くなり、ルビも載せづらいんですね。効率的な画面設計に着目されたルビ用フォントがあると便利だな、と思います」

 IEインスティテュートの『漢検シリーズ』は、長年のシリーズとなって利用者の皆様からの評価も高いそうです。『漢検DSトレーニング』では、新たな問題追加のためにQRコードによる配信サービスもスタートしました。2010年11月に内閣告示された常用漢字の改訂に合わせた問題文も、QRコードでの配信が始まっています。 (※配信されている問題は漢検で実際に出題された問題ではございません。IEインスティテュートのオリジナル問題になります。予めご了承ください。)

 「可読性、視認性、判読性が我々が求めるフォントに対する条件」と語る西貝さんは「モトヤのデザインコンセプトと同じですね」と話してくれました。世界の言語の中でも最も文字数が多いといわれている漢字を扱うゲームソフトの開発現場では、モトヤのフォントが大きな役割を果たしているようです。

なぞり書き学習機能『250万人の漢検 プレミアム』

「モトヤKKエレメント」を使用し、筆順を習得するために搭載された なぞり書き学習機能。 (画面は『250万人の漢検 プレミアム』)

導入事例 学習用DSゲーム画面『漢検DSトレーニング』 導入事例 学習用DSゲーム画面『漢検DSトレーニング』 導入事例 学習用DSゲーム画面『漢検DSトレーニング』

画数や出題元の級数、出題テーマなどのフォントには教科書体以外を使用し、辞書的な情報の正確さが必要な部分には漢検公認フォントを使うことで、画面上にメリハリが生まれ、開発側がイメージする使い方を自然に伝えることができます。 (画面は『漢検DSトレーニング』)

モトヤオリジナル問題を収録したQRコード

株式会社アイイーインスティテュート
取締役 プロデューサー
西貝 翼 氏

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